相談援助・保育相談支援
保育士を目指す人にわかりやすく解説
保育士という専門家を目指すにあたっては、保護者に対する支援方法や各関連機関と連携していくための専門的知識・技術が必要となる。そこで本書では第1章から第7章までが、相談援助における基礎知識の習得を目的に構成されている。そして最後の第8章では保育相談場面における様々な事例を紹介し、実際に援助計画を作成できるようになっている。
監修 | 小宅理沙 |
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編著 | 西木貴美子 |
判型 | B5頁:128 |
ISBN | 978-4-434-23546-7 |
発行 | 2017年10月 |
定価 | 2,585円(本体2,350円+税)
在庫:○
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はじめに
「保育士の仕事は何ですか?」と聞かれた時あなたはどのように答えますか。たとえば、「保育士とは、子どもの保育をする職業です。」という答えが一般的かもしれませんね。確かに正解です。けれどもそれに加えて、「子どもの保護者への支援」等が法律にて明文化されています。つまり、保育士という専門家を目指すにあたっては、保護者に対する支援方法や、各関連機関と連携していくための専門的知識や技術が必要となります。
そこで本書では第1章から第7章までが、相談援助における基礎知識の習得を目的に構成されています。そして最後の第8章では保育相談場面における様々な事例を紹介し、また、実際に援助計画を作成していってもらおうと考えています。
専門職を目指す皆さん、国家資格取得を目指す皆さん、あるいはすでに専門家として活躍されている皆さんが、専門的な知識や技術を身に付けられることを切望しています。
最後に、この本を分担執筆していただいた諸先生方をはじめ、『相談援助・保育相談支援』の編集の機会をつくって下さった、翔雲社の溝上氏・池田氏にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。
2017年10月 監修者 小宅 理沙
- はじめに
第1章 相談援助の概要
- 1 相談援助とソーシャルワーク
- 2 相談援助の意義
- 3 相談援助の理論
- 4 相談援助の機能
- 5 保育とソーシャルワーク
第2章 社会福祉の制度と実施体系
- 1 社会福祉の制度と法体系
- 2 社会福祉施設など
- 3 社会福祉の専門職
第3章 相談援助の方法と技術
- 1 相談援助の対象
- 2 相談援助の展開の概要
- 3 インテーク
- 4 アセスメント
- 5 プランニング
- 6 カンファレンス
- 7 インターベンション
- 8 モニタリング
- 9 エバリュエーション・終結
第4章 相談援助の具体的展開
- 1 計画・記録・評価
- 2 関係機関との協働
- 3 多様な専門職との連携
- 4 社会資源の活用・調節・開発
第5章 個別援助技術(ケースワーク)
- 1 個別援助技術の意義と機能
- 2 個別援助技術の構成要素
- 3 個別援助技術の原則
- 4 面接・記録・評価
- 5 保育現場と個別援助技術の実際
第6章 集団援助技術(グループワーク)
- 1 集団援助技術の意義と機能
- 2 集団援助技術の機能
- 3 集団援助技術の展開過程
- 4 保育現場と集団援助技術の実際
第7章 地域援助技術(コミュニティワーク)
- 1 地域援助技術の意義と機能
- 2 地域援助技術の基本的性格
- 3 保育現場と地域援助技術の実際
- コラム 《保育士の相談業務》
第8章 事例分析
- 1 虐待の対応に関する事例分析
- (1)ネグレクトおよび身体的虐待
- (2)性的虐待
- 2 障害をもつ子どもとその保護者への支援に関する事例分析
- (1)アスペルガー症候群
- (2)知的障害
- (3)身体障害
- 3 保育現場における様々な問題への対応に関する事例分析
- (1)異文化問題
- (2)モンスターペアレント問題
- おわりに