言語と意味と記憶
言語は記憶によって成り立っている
言語と意味を結びつけているのは記憶である。これは認識活動の中核のはずである。しかし、その構造はそれほど簡単ではない。“りんご”という言語一個で、今まで見た無限のと言っていい記憶を代表しているのである。また、一方、言語でも表わせない意味もある。モーツァルトの交響曲四十番は我々にとても大きな意味を伝えてくる。しかし、“四十番”で終わっている。このあたりは、とても複雑なはずなのだ。生活の中でも、いろいろ……
著 | 深井了 |
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判型 | A5頁:708 |
ISBN | 978-4-434-27676-7 |
発行 | 2020年11月 |
定価 | 2,860円(本体2,600円+税)
在庫:○
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序 章
- 序
第一章 言語と意味
- 一、世界と言語
- 1.世界は言語で満ちている
- 2.世界と意味
- 3.意味と記憶と言語
- 二、意味の概観
- 1.意味の段階
- 2.人生の意味
- 3.様々な人生
- ⓐ 恋
- ⓑ 結婚、出産、子供の成長
- ⓒ 死
- 4.小さな意味
- ◎ 次章への橋渡し
第二章 意味と記憶
- 章のはじめに
- 一、言語で表されない意味
- ⓐ 音楽
- ⓑ 言語を伴った音楽
- ⓒ 絵画、彫刻
- ⓓ 風景と花々
- 二、言語で述べられる意味とその記憶
- 1.生活の中での意味と言語と記憶
- 2.時の流れの中の意味、歴史、時間の帯
- 3.欲望、と記憶
- 4.人生の目標
第三章 言語と記憶
- 章のはじめに
- 一、名詞
- ⓐ 普通名詞
- ⓑ 形容詞の連体形
- ⓒ 合成語
- ⓓ 固有名詞
- ⓔ 名詞とその記憶からの同一性直観
- 二、世界と記憶と言語
- 1.感性と同一性直観
- 2.対象=意識と同一性直観
- 三、形容詞、そして同一性と差異性
- 1.世界=意識と形容詞
- 2.対象=意識と形容詞、あるいは修飾語
- 3.同一性直観と記憶
- 4.必要=力=意味と、同一性と差異性
- 5.差異性直観
- 6.形容詞と心の情態
- 7.類と同一性と差異性
- 8.種に関する同一性直観と記憶と言語
- 9.本質直観への挑戦
- 四、必要=力=意味と言語
- 1.必要=力=意味と欲望の関係
- 2.必要=力=意味の構造
- 3.必要=力=意味と対象=意識
- 参考文献