本質と記憶
ほとんどの認識に記憶は並存している
デカルトの「我思う故に我在り」も「我思う」を「我」が記憶していて初めて成立する。世界を見まわしても、ほとんどの事物、人物は知ったものとして存在している。初めて会う人物も、それが人間であることは知っている。知っているのは記憶による。そして本質である。本質は認識の基礎、原点だとも言える。しかし、世の中では“本質”はとても広い意味で使われている。その広い意味をも踏まえ、そこにどのように記憶が働いているかを見ていかねばならないのだ。とても複雑に働いているが、それを見ることによって本質がより具体的に見えてくるのだ。
著 | 深井了 |
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判型 | A5頁:570 |
ISBN | 978-4-434-34444-2 |
発行 | 2024年9月 |
定価 | 1,430円(本体1,300円+税)
在庫:○
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序 論
『記憶から思考への道』の付録から
第一章 現象から記憶になった時
第二章 フッサールの『イデーン』の最初の部分の本質
第三章 本質観取
第四章 本質と必要=力=意味
- 一.本質と欲望
- ⓐ 食欲と本質
- ⓑ 商業と本質
- ⓒ 栽培と本質
- 二.現象の奥に、
第五章 絶対的自己所与性
第六章 記憶の中の表象の変形
- 一.現象から記憶への移行の中での表象の変化
- 二.表象の変形と意味
- 三.必要=力=意味と表象の引き出し
- 四.空想の世界
第七章 意味と必要=力=意味の関係
- 一.必要=力=意味と意味
- 二.言語にならない意味、芸術
- 三.言語化されている意味
- 四.言語のつらなりによる意味
- 五.独り言
- ○ 心の構造
- 六.詩
- 七.小説
- 八.死の意味
- 九.性欲と愛の意味
- 十.必要=力=意味からの再見
- 十一.意識の構造と人生の大きな意味
- 十二.性欲と恋と、愛と必要=力=意味との関係
- ◎ まとめ
第八章 必要=力=意味の構造
- 一.食欲から…
- 二.愛からの必要=力=意味
- 三.愛の構造からの必要=力=意味
- 四.仕事の必要=力=意味
第九章 本質と必要=力=意味
第十章 「何であるか」のむこう
- 参考文献