命のアサガオ永遠に
-時を経て-
著 | 丹後まみこ 神津伸子 |
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判型 | 四六頁:239 |
ISBN | 978-4-910135-04-5 |
発行 | 2023年9月 |
POD | 1,760円(本体1,600円+税)
在庫:○
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電子版 | 880円(本体800円+税)
在庫:○
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特定非営利活動法人骨髄バンク命のアサガオにいがた 企画リーダー 古川俊治
1993年9月13日、今からちょうど三十年前に光祐くんが旅立ちました。初版から18年が経過し、この度、電子書籍化とPOD出版という形で、改訂版が世に出版されることになりました。今回改訂版出版となった背景をご説明しておきます。問題が三つありました
①ドナーが足りない
②若い世代のドナーが極端に少ない
③新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛、ドナー登録説明会の中止
初版から18年の時を経て、現在はスマホ完結型社会となり、若い世代の方は本を読むスタイルも紙の本からスマホで読む時代に変化しつつあります。そして現在の日本は深刻な「少子高齢化社会」となり、この影響は骨髄バンクにも及んでいます。若い世代のドナーが極端に少ないのです。
骨髄バンクの現状(2022年12月データ)をご紹介します。骨髄バンクのドナー登録者数は約54万人。多くの方が骨髄バンクを介して、骨髄移植を受け、社会復帰しています。
しかし、その一方で、日本では毎年新たに年間約1万人の方が白血病などの血液疾患を発症しています。そのうち骨髄バンクを介する移植を必要とする患者さんは、毎年約2000人以上です。骨髄バンクに登録している患者さん(国内)のうち、実際に移植を受けることができる方は1200人程度で、希望する方の約6割です。つまり、まだドナーが不足しています。また、現在約54万人のうち10代、20代の占める割合は、全体のわずか16%。これに対して40代、50代の占める割合は58%です。ドナー登録の年齢要件(18歳以上54四歳以下)により、55歳で年齢超過などによる登録取消者数が多く、全国の2022年12月でいえば登録者2751人に対し、取消者数は3014人です。
2023年度「ACジャパン」支援キャンペーンが、7月1日より始まりましたが、そこで紹介されている数値は、骨髄バンクドナーが、10年以内に約22万人減ってしまうとしています。
そこで、当団体は前出した三つの問題解決策として、会長の著書「命のアサガオ永遠に」と事務局長高野由美子の著書「俺、マジダメかもしれない…」の二冊を多くの方に読んでいただき、骨髄バンクの必要性を知ってもらうきっかけに出来ればと考えました。
①電子書籍化することで、多くの方(特に若い世代)が、スマホで安く購入して読める環境整備。
②POD出版(一冊から製本して、家へお届けするサービス)することで、本で読みたい方もスマホで購入して読める環境整備。
③新潟県内の医療系大学、専門学校の図書室に本を寄付することで、中長期的に未来を担う若い世代に関心をもってもらう。
という三本柱を立てました。
そのために、世の中の問題をこう解決したい! とクラウドファンディング(インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達)で支援者を募ることとしました。そして、全国からたくさんの方々に支援していただき、今回の改訂版の出版に至りました。本当に支援して下さった方々に感謝しております。今後も骨髄バンクの普及啓発に努めてまいりますので、これからも引き続きご支援よろしくお願いします。
本書では、初版から18年の時を経て、丹後まみこ会長が、今思う事を加筆しています。この本の読者の方々に、骨髄バンクの必要性を感じていただけたら有難いです。当会の夢・目標は白血病など血液疾患で苦しむ患者や家族の「希望 いのちのバトン」になることです。
- 2023年9月改訂版「命のアサガオ永遠に」発刊の経緯
- はじめに ドラえもんを見なかった日に―
- 本当に元気だったコウちゃん
- 告知
- 闘病生活
- 退院
- 旅立ち
- 受け継がれる命
- 母の決意
- 新たな一歩
- こうすけアサガオの誕生
- ピアノが支えてくれた
- 道徳の授業
- “命のアサガオ”の誕生
- 音楽と共に広がる“命のアサガオ”
- 紀子さまと“命のアサガオ”
- 世界に広がる“命のアサガオ”
- 父の思い
- 父の夢
- 父の思いが実を結ぶ “光祐の空”
- 小さなしこり
- 告知再び
- 治療の始まり その道のり
- ガン公表 十年目の“命のアサガオ”
- 家族
- いきがい
- 術後一年
- 夫と共に
- おわりに
- ~時を経て~
- 「まみこさんとご縁をいただいて」
- 「ドナー候補者になったら~適合から提供(採取)までのスケジュール~」
- 「命のアサガオ」の種・入手方法